VERSION GUIDE 47
GLAY
「Winter, again」
シングル・2011年版・
THE FIRST TAKE
は何が違う?
1999年のシングルから、2011年の「inspired by」版、2021年のTHE FIRST TAKEまで。GLAYの「Winter, again」は、同じ曲名を手掛かりに開いても、収録盤や版の名前によって違う演奏・制作に出会える曲です。
ここでは別の盤への収録、明示された別バージョン、新しい演奏、リミックスを分けます。Apple Music日本カタログで確認した9収録を入口に、配信収録を確認できなかった2019年Anthology版の位置づけも整理します。
公開日: 更新日: 資料・カタログ確認日:2026年10月14日 読了目安:約8分
まずは日本カタログの9収録を見分ける
2026年10月14日に確認したApple Music日本カタログの9収録です。9種類の演奏という意味ではありません。表の時間は配信データを秒単位に丸めています。シングルと『HEAVY GAUGE』を選び分けるときは、曲名に注記がないため収録盤も確かめてください。
| 収録盤 | 曲名・版表記 | 時間/ISRC | 選ぶときの目印 |
|---|---|---|---|
| Winter, again - Single Apple Musicで開く | Winter, again | 5:14JPPO09811680 | 1999年シングル。聴き比べの基準 |
| HEAVY GAUGE Apple Musicで開く | Winter, again | 5:15JPZ921016299 | 1999年アルバム収録。曲名に版の注記なし、基準とは異なるISRC |
| Hope and The Silver Sunrise - EP Apple Musicで開く | Winter,again(inspired by Hope and The Silver Sunrise) | 6:10JPZ921113535 | 2011年のinspired by版。公式曲目にも独立した版名を掲載 |
| Winter,again - From THE FIRST TAKE - Single Apple Musicで開く | Winter,again - From THE FIRST TAKE | 5:26JPZ922113759 | Tomi Yoの特別アレンジによるTHE FIRST TAKEの演奏 |
| DRIVE -GLAY complete BEST- Apple Musicで開く | Winter, again | 5:14JPZ921016323 | 2000年ベストへの収録。基準とは異なるISRC |
| WHITE ROAD Apple Musicで開く | Winter, again | 5:13JPZ921101197 | 2005年ベストへの収録。基準とは異なるISRC |
| THE GREAT VACATION VOL.2 ~SUPER BEST OF GLAY~ Apple Musicで開く | Winter, again | 5:15JPPO09811680 | 2009年ベストへの収録。基準と同じISRC |
| REVIEWⅡ 〜BEST OF GLAY〜 Apple Musicで開く | Winter,again | 5:15JPPO09811680 | 2020年ベストへの収録。基準と同じISRC |
| DRIVE 1993~2026 -GLAY complete BEST Apple Musicで開く | Winter,again | 5:13JPPC00000859 | 2025年ベストへの収録。基準とは異なるISRC、Hi-Res Lossless対応 |
1999年のシングルを基準に、アルバム収録も選び分ける
「Winter, again」は1999年2月3日発売の16枚目のシングル。同年10月20日発売の『HEAVY GAUGE』にも収録されています。今回の比較基準は『Winter, again - Single』の約5分14秒の曲です。GLAY公式の1999年リリース記録
日本カタログではシングルが313,667ミリ秒・「JPPO09811680」、アルバムが314,737ミリ秒・「JPZ921016299」。差は約1.1秒で、曲名はどちらも「Winter, again」です。長さが近いことと、同じ歌唱・編集・ミックスであることは別に確かめる必要があります。
公式の当時のアルバム紹介には、この曲についてTERUが時間を置いて何度か歌い直したという制作中の説明があります。ただし、その説明だけでは現在のシングル配信とアルバム配信のどの歌唱箇所が対応するかまでは確定できません。ここでは「アルバムだから全パートを再録した」「異なるISRCだから別テイク」とは断定せず、2収録を選び分ける入口を示します。
2011年版は、長い括弧の中まで読んで選ぶ
2011年12月14日のミニアルバム『Hope and The Silver Sunrise』には「Winter,again(inspired by Hope and The Silver Sunrise)」が収録されています。この長い注記はApple Musicだけの補足ではなく、GLAY公式の曲目にも記載された版名です。2011年ミニアルバムの公式曲目
日本カタログの長さは370,130ミリ秒、約6分10秒。シングルより約56.5秒長く、ISRCも「JPZ921113535」と異なります。シングルの再収録と区別して、曲の入り方や終わり方、歌と伴奏の組み合わせを比べる対象です。
今回確認した公式曲目だけでは、歌や楽器の録り直し、既存素材の利用、追加録音、編集の内訳は明示されていません。「inspired by」という言葉や尺差だけで、全編の再録音やリミックスと確定しないようにします。THE FIRST TAKE版とも別の、2011年の版名を持つ収録として選んでください。
THE FIRST TAKEは、Tomi Yoの特別アレンジによる新しい演奏
GLAYはTHE FIRST TAKEの第168回で「Winter, again」を披露し、その音源が2021年12月17日に配信されました。公式案内は、THE FIRST TAKEで披露した演奏であることと、Tomi Yoがこのためにアレンジしたことを説明しています。1999年の音を仕上げ直すリマスターとは異なる比較対象です。GLAY公式の配信・アレンジ説明
公式動画の説明にもTomi Yoのピアノとの共演が記されています。歌とピアノの入り方、フレーズの間の取り方に着目すると、通常版のバンドの響きとの違いを追いやすくなります。これは聴くときの着眼点であり、音の優劣を決めるものではありません。THE FIRST TAKE公式動画
配信曲名は「Winter,again - From THE FIRST TAKE」、約5分26秒・「JPZ922113759」です。2011年版より短く、シングルより約12.6秒長い収録です。一発撮りの演奏という公式の位置づけと、配信音源の編集全工程の検証は区別しています。また、コンサート会場のライブ録音という意味で紹介しているわけではありません。
2019年Anthologyは、リミックスとリマスタリングの軸で見る
2019年5月8日発売の『HEAVY GAUGE Anthology』は、Disc 1を「HEAVY GAUGE Remix & Remastering 2019」として案内し、9曲目に「Winter, again」を収録しています。公式特設ページはマイケル・ツィマリングによるリミックスと説明しています。2019年Disc 1の公式制作説明
ミックスでは各録音素材のバランスや配置を組み直し、マスタリングではまとめた音を仕上げます。この版は、その両方を掲げた作品として読むのが出発点です。「2019年の版」だから歌やすべての楽器を2019年に録り直した、とは読み替えません。ただし、この曲で採用したボーカルテイクや素材の内訳まで今回の資料から確定したわけではありません。
今回の日本カタログ検索とGLAYのアルバム一覧では、2019年Anthology版の配信収録を確認できませんでした。そのため上の配信9収録の表には含めず、公式作品の説明へのリンクで案内します。配信中の通常『HEAVY GAUGE』を、2019年版へのリンクとして代用しないようにしています。Anthology全体の公式収録内容
ベスト盤の発売年と、録音・ミックスの年を分ける
シングル、『THE GREAT VACATION VOL.2』、『REVIEWⅡ』は同じISRC「JPPO09811680」です。3収録の尺は313,667、314,928、314,600ミリ秒で、最大約1.3秒の差があります。同じ番号は比較の手掛かりになりますが、マスターや配信ファイルの完全一致を保証しません。
『DRIVE -GLAY complete BEST-』、『WHITE ROAD』、2025年の『DRIVE 1993~2026』は、それぞれ別のISRCです。いずれも約5分13〜14秒で、曲名に再録音・リミックス等の注記はありません。別番号の理由や歌唱素材の対応を、番号だけから埋めることはできません。REVIEWⅡの公式選曲解説
日付にも注意が必要です。『THE GREAT VACATION VOL.2』のカタログではアルバム発売日が2009年10月21日、曲の発売日が2005年1月19日と分かれています。2025年『DRIVE 1993~2026』は曲・アルバムとも2025年4月23日ですが、それだけで2025年に演奏したとは判断できません。
2025年盤のこの曲にはHi-Res Lossless対応情報があります。これは再生形式の情報です。高解像度対応、Apple Digital Master、ISRC、版名は、それぞれ示すものが異なるので、形式の違いを新録音や新ミックスの証拠として扱わないようにします。
シングルから、版名のある収録へ聴き進める
- シングルと1999年アルバム:収録盤を確認して選び、同じ一節の歌やギター、曲末を比べます。近い尺でも音源の対応は別途確認します。
- シングルと2011年のinspired by版:長い版名を確かめ、曲の始まりから通して聴いて構成を追います。
- シングルとTHE FIRST TAKE:Tomi Yoの特別アレンジによる歌と伴奏の関係を比べます。
- 手元に2019年Anthologyがある場合:通常アルバムと2019年Disc 1を選び、リミックス・リマスタリングという制作の説明を手掛かりに聴きます。
今回の検索では、上の9収録を確認しました。2011年版は「別バージョン(inspired by)」、THE FIRST TAKE版は「別演奏(THE FIRST TAKE)」の表示が目印です。曲名に版の注記がないアルバムやベスト盤は「オリジナル/通常版」と表示されますが、すべてが同じ音源と確認されたという意味ではありません。
信頼度は、選んだ基準曲と同じ録音である可能性についての表示です。2011年版やTHE FIRST TAKEの低い信頼度は、曲や演奏の品質を評価するものではありません。記事の制作説明、収録盤、版名も合わせて確かめてください。
確認した範囲と、次の聴き比べ
GLAY公式の曲目・制作案内、THE FIRST TAKE公式動画の説明、Apple Music日本カタログの曲名・収録盤・ISRC・尺を照合しました。本人のフル音源や波形、1999年各盤の歌唱テイクの対応、2011年版の録音・編集内訳、2019年版の個別素材、マスターの完全一致は今回検証していません。2019年版については配信停止と断定せず、今回の確認範囲で配信収録を確認できなかったものとして扱います。
元の演奏を使った制作と新しい演奏の違いは、ほかの曲でも聴き比べの入口になります。