VERSION GUIDE 09
「Take On Me」の
通常版とMTV Unplugged版は
何が違う?
1985年のスタジオ版を、2017年に同じ演奏から作り直したリマスターではありません。テンポ、編成、歌、長さが異なる新しいライブ演奏として聴き比べます。
先に、結論
通常版はシンセサイザーを軸にした1985年のスタジオ録音、MTV Unplugged版は2017年の夏至にノルウェーのギスケ島で収録された別演奏です。
Unplugged版は楽曲を一から組み直した、約4分14秒のライブ版です。通常版とはISRCも異なります。Apple Musicにある「2017 Acoustic」は、a-ha公式年表が同年12月に公開したスタジオ版と説明する別音源です。
Apple Musicで見つかる2つの代表版
1985年のスタジオ版
Take On Me
『Hunting High and Low (Deluxe Edition)』収録。約3分49秒、ISRCはUSWB11001072です。
Apple Musicで開く(外部サイト) →2017年のライブ演奏
Take On Me (MTV Unplugged)
『MTV Unplugged - Summer Solstice』収録。約4分14秒、ISRCはDEUM71721371です。
Apple Musicで開く(外部サイト) →曲名、アーティスト表記、収録盤、ISRC、再生時間は2026年9月2日のApple Music日本版で確認しました。カタログ更新や地域によって、表記や表示される収録盤は変わる場合があります。
通常版は、シンセポップとして完成したスタジオ録音
Warner Music Groupで旧作の再発・カタログ整備を担う部門Rhinoの公式資料によると、「Take On Me」はPål WaaktaarとMagne Furuholmenがa-ha以前のバンドBridgesで作った曲を起点に、「Miss Eerie」「Lesson One」を経て現在の形になりました。1985年にはa-ha初の全米1位となり、デビューアルバム『Hunting High and Low』の代表曲になりました。
Apple Music日本カタログの『Hunting High and Low (Deluxe Edition)』収録版は約3分49秒です。明るく速いテンポ、反復するシンセサイザーのフレーズ、電子的なリズム、サビで高く上がるボーカルが全体を前へ進めます。
カタログには2015 Remastered、1984 7" Version、1985 12" Mixなどもあります。この記事でいう「通常版」はID 380907765、ISRC USWB11001072 の版を比較の基準にしています。別のシングル版やミックスまで同じものとは断定しません。
MTV Unplugged版は、2017年に演奏し直したライブ版
a-ha公式は、2017年6月にノルウェー西岸のギスケ島で2回の親密なMTV Unplugged公演を行い、そのうち1回が夏至の夜だったと説明しています。Apple Musicではアルバムが2017年10月6日発売、Unplugged版は約4分14秒と表示されています。
現在表示できるa-ha公式のツアーページは、既存曲を「完全に新しいアレンジ」で演奏し、曲を一度解体して一から組み直すように制作したと説明しています。通常版のシンセサイザーと電子的なリズムを中心とする構成とは異なり、歌と旋律を前面に出した別の演奏として聴けます。
Apple Music上のISRCは DEUM71721371 で、通常版とは異なります。長さは通常版より約25秒長く、公演で歌と楽器を演奏し直したことも公式資料から確認できるため、リマスターや同一録音のアコースティック処理ではなく、低信頼度の「ライブ/別演奏」候補として分けるのが適切です。
「2017 Acoustic」は、別に公開されたスタジオ版
Apple Musicには「Take On Me (2017 Acoustic)」という約3分4秒のシングルもあります。Apple Musicで2017 Acoustic版を開くことができます。IDは 1445147473、ISRCは DEUM71724939 で、約4分14秒のMTV Unplugged版とは曲名、長さ、ISRCがすべて異なります。
a-ha公式年表は、MTV Unplugged公演を2017年6月に収録した後、12月1日に「Take On Me (Acoustic)」のスタジオ版を公開したと記録しています。したがって、公演素材の短縮編集ではなく、別に演奏・録音したスタジオ版として分けます。ただし、参照した公開資料では参加演奏者や全セッションクレジットまでは確認できませんでした。
聴き比べは、速さと音数だけで終わらせない
- イントロとテンポ通常版の反復するシンセと推進力に対し、Unplugged版は音の間隔と旋律の運びを確認する。
- サビの伴奏同じメロディーでも、楽器構成と和音の置き方が変わることで、言葉の印象がどう変わるかを聴く。
- ボーカルの置かれ方伴奏の密度が下がったとき、高音、息遣い、語尾、観客を前にした歌い回しがどう聞こえるかを比べる。
- ライブであること音色差だけでなく、2017年の公演で生まれた別演奏として、約25秒の長さの違いも含めて確認する。
ここで示すのは、違いを利用者自身が確認するための観点です。どちらが原曲の本質に近いか、優れた版かは断定しません。
リマスターや別ミックスも、まとめて探す
「Take On Me」をキキナオシで検索すると、通常版、リマスター、12インチミックス、MTV Unplugged版などをまとめて確認できます。
「Take On Me」の候補を見る →参考資料と、この記事の限界
- a-ha公式:MTV Unpluggedツアー(外部サイト)
- a-ha公式:バンド年表(外部サイト)
- Rhino公式:Rhinoについて(外部サイト)
- Rhino公式:This Day in ’85: a-ha hits #1 with “Take on Me”(外部サイト)
- Rhino公式:Hunting High and Low 30th Anniversary Edition(外部サイト)
- Apple Music:MTV Unplugged - Summer Solstice(外部サイト)
- Apple Music:a-ha(外部サイト)
曲の成立過程、1985年の作品情報、2017年公演の場所と新しい編曲、「2017 Acoustic」が同年12月公開のスタジオ版であることはa-haおよびRhino公式資料、曲名、ISRC、再生時間、収録盤は2026年9月2日時点のApple Music日本版カタログに基づきます。音源の波形解析、配信ファイル、各版の全セッションクレジットまでは確認していません。キキナオシはApple、a-ha、MTV、Rhinoの公式サービスではありません。