VERSION GUIDE 02
「Come Together」の
2009リマスター、2019 Mix、
Take 1は何が違う?
3つの名前は、音を仕上げ直す「リマスター」、素材から組み直す「リミックス」、演奏そのものが異なる「別テイク」という別々の制作段階を示しています。
先に、結論
2009リマスターは完成済みのミックスを整えた版、2019 Mixは原セッションテープから作った新しいミックス、Take 1は完成版とは異なる演奏です。
3つを「新しい順」だけで並べず、どの制作段階が変わったのかを見ると、Apple Music上の候補を選びやすくなります。
Apple Musicで見つかる3つの代表例
完成版のミックスを整えた版
2009リマスター
『Abbey Road (Remastered)』収録。約4分19秒。1969年の完成版を基準に、マスタリングをやり直した音源です。
Apple Musicで開く(外部サイト) →素材へ戻って組み直した版
2019 Mix
『Abbey Road (2019 Mix)』収録。約4分20秒。原8トラックのセッションテープから作られた新しいステレオミックスです。
Apple Musicで開く(外部サイト) →完成前の別演奏
Take 1 - Remastered
『Anthology 3』収録。約3分40秒。完成版より短い初期テイクで、末尾のRemasteredよりTake 1という表記が重要です。
Apple Musicで開く(外部サイト) →曲名、収録盤、ISRC、再生時間は2026年8月25日のApple Music日本版で確認しました。カタログ更新や地域によって表示される候補は変わる場合があります。
基準になるのは1969年の完成版
Beatles公式資料によると、「Come Together」は1969年7月末の6日間に録音され、『Abbey Road』の1曲目として収録されました。2009リマスターと2019 Mixの違いを考えるときは、このスタジオ演奏と1969年に完成したアルバム版が基準になります。
同じ演奏素材を使っていても、ミックスやマスタリングが変われば、Apple Musicでは別のISRCや別候補として表示されることがあります。ISRCだけで制作工程を断定せず、曲名の版表記と公式資料も合わせて確認します。
2009リマスターは、完成したミックスを整えたもの
Beatles公式は、2009年に発売されたスタジオアルバムのリマスター群について、Abbey Road Studiosの技術者がオリジナルのアナログ録音の真正性と完全性を保ちながら作業したと説明しています。また、『Abbey Road』はこのシリーズで「Original album」とされています。
したがって、2009リマスターは各楽器へ戻って配置やバランスを一から作り直した2019 Mixとは区別します。完成済みの1969年版ミックスを基に、配信用・発売用の最終的な音の仕上げを更新した版です。
2019 Mixは、原8トラックの素材から作った新しいミックス
『Abbey Road』50周年版の公式資料では、Giles MartinとSam Okellが原8トラックのセッションテープから新しいステレオミックスを制作し、George Martinが監修したオリジナルのステレオミックスを指針にしたと説明されています。
つまり2019 Mixは、2009年版へさらにマスタリングを重ねたものではありません。録音済みの各素材へ戻り、音量、左右の配置、空間、処理の関係を新しく組み直した版です。ただし、基になった演奏まで2019年に録り直したわけではありません。
Take 1は、「Remastered」と付いていても別テイク
Beatles公式ストアの『Anthology 3』は、同作を『White Album』、Get Back/Let It Be、『Abbey Road』各セッションのアウトテイクを聴くアルバムとして紹介し、収録曲に「Come Together」を掲載しています。2025年版Anthology Collectionの公式曲目では、この曲が明確に「Come Together (Take 1)」と記載されています。
Apple Musicの「Come Together (Take 1 - Remastered)」は約3分40秒で、約4分19〜20秒の完成版より短く、演奏自体が異なります。末尾の「Remastered」は、このTake 1音源が後にマスタリングされたことを示しても、完成版と同じ演奏になったことは意味しません。
キキナオシでも、Take番号はRemastered表記より優先して「別テイク」と分類します。2009リマスターの仲間ではなく、制作途中の別演奏として比べる候補です。
聴き比べるなら、順番を分ける
- まず完成版同士を比べる2009リマスターと2019 Mixを同程度の音量にそろえ、冒頭、声、ベース、ドラムの位置関係を往復する。
- 音量差を結論にしない大きく聴こえる方を即座に高音質とせず、Apple Musicの音量調整や再生環境も確認する。
- Take 1は演奏を聴く完成版の代用品ではなく、テンポ、構成、歌や演奏が完成へ向かう途中の違いに注目する。
- Atmosは別の軸にするDolby Atmos対応はミックス年やテイク番号とは別の再生形式なので、ステレオ版との比較を混ぜない。
ここで挙げたのは、違いを自分で確かめるための観点です。特定の版が常に優れて聴こえるとは断定しません。
ほかの収録盤も、まとめて探す
「Come Together」をキキナオシで検索すると、Apple Musicにある2009リマスター、2019 Mix、Take 1、Dolby Atmos対応盤などをまとめて確認できます。
「Come Together」の候補を見る →参考資料と、この記事の限界
- The Beatles公式:「Come Together」の録音概要(外部サイト)
- The Beatles公式:2009年スタジオアルバム・リマスター(外部サイト)
- The Beatles公式:『Abbey Road』2019 Mixの制作情報(外部サイト)
- The Beatles公式ストア:『Anthology 3』の概要と曲目(外部サイト)
- The Beatles公式ストア:Take 1表記を含むAnthology曲目(外部サイト)
制作情報はThe Beatles公式資料、曲名、収録盤、ISRC、再生時間、Dolby Atmos対応情報は2026年8月25日時点のApple Music日本版に基づきます。音源ファイルの波形解析や、マスタリング工程の個別設定の確認は行っていません。キキナオシはAppleまたはThe Beatlesの公式サービスではありません。