キキナオシ

LISTENING GUIDE 04

「A Day in the Life」
2009リマスターと
2017ミックス
は何が違う?

同じ演奏を使っていても、2009版はリマスター、2017版は新しいステレオミックスです。Apple Musicで2つを見分け、同じ場面を往復して聴く方法を整理します。

執筆:TOPDAY読了目安:約7

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先に、結論

2009版は従来のステレオミックスを整えたリマスター、2017版はセッションテープへ戻ってバランスや配置を組み直した新しいステレオミックスです。

新しい方が必ず高音質、または正解という意味ではありません。音量を近づけ、同じ再生位置を切り替えると、制作工程の違いを追いやすくなります。

まず、Apple Musicで2つの版を見分ける

従来ミックスのリマスター

2009 Digital Remaster

日本語表示では「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」。収録先の表示日は1967年ですが、曲名の2009がリマスター年を示します。

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新しいステレオミックス

2017 Mix

2023年版の青盤にも収録されています。2023はその収録先の発売日で、ミックス年は曲名にある2017です。

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Apple Musicの発売日だけでは、いつ作られたミックスやマスターかを決められません。曲名の版表記と収録先を分けて読むのが第一歩です。

2017版は、リマスターではなく新しいミックス

The Beatles公式資料によると、2017年の『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』はGiles MartinとSam Okellが新しくステレオと5.1にミックスしました。オリジナルの4トラック・セッションテープを直接使い、George Martinが制作した当時のモノ・ミックスを指針にしています。

リマスターは完成済みのミックスをもとに全体の音を整える工程です。リミックスは録音素材へ戻り、声や楽器の音量、左右の配置、空間の作り方を組み直せます。そのため、この2版では音の大きさだけでなく、各要素の位置関係に注目します。

同じ場面を往復して聴く5つのポイント

最初から通して聴くより、一つの場面を決めて2版を往復すると違いを追いやすくなります。まず音量を近づけ、Apple Musicの同じ秒数付近から切り替えてください。

  1. POINT 10:00|冒頭アコースティックギターは両版とも左。ピアノは2009版が右、2017版が左、ベースは2009版が中央、2017版が右に聴こえました。
  2. POINT 21:42|最初のオーケストラ上昇今回の再生環境では、2017版の方がオーケストラ全体を明瞭に感じました。
  3. POINT 32:16|目覚まし時計からポールのパート目覚まし時計を挟んで歌唱が切り替わる部分では、目立つ差異を感じませんでした。
  4. POINT 43:48|2回目のオーケストラ上昇2017版の方が全体を明瞭に感じました。ピアノは2009版が右、2017版が左に聴こえます。
  5. POINT 54:19|最後のピアノコードコードの立ち上がりから余韻まで、今回の再生環境では目立つ差異を感じませんでした。

どちらが正解かではなく、何を聴きたいか

2009版は従来のステレオミックスを土台にしているため、その配置やバランスを聴きたいときの基準になります。2017版は同じ演奏を別のミックス判断で組み立て直した版です。

制作年が新しいことだけを理由に、2017版を「上位版」「原音に忠実」とは決められません。従来のステレオ像と、新しく設計されたステレオ像のどちらに惹かれるかを、同じ一曲で確かめる比較です。

ほかの収録盤も、まとめて探す

本文で紹介した2009 Digital Remasterを基準に、2017 Mixやほかの収録盤を探します。検索結果では曲名の版表記と収録先を確認してください。

2009年版を基準に聴き比べる

参考資料と、この比較の限界

制作工程は公式資料、カタログ表記と音源形式は2026年9月15日時点のApple Music日本版を確認しました。上記の聴感は2026年8月16日の記録で、今回の再確認では音質や定位を聴き直していません。個々の聴こえ方は再生機器、音量、音声設定で変わります。キキナオシはApple公式サービスではありません。